さまざまなマネージメントのスタイル
クリエイティブビジネスをマネージメントする能力は、生まれもっているのではなく徐々に身に付いていくものです。その中には、知的財産に関する法規や法的義務、法人の税金に関してなど、書籍から学べることもあります。しかし、より重要なスキル、例えば決断をすること、戦略の構想、契約における交渉、クライアントとの関係作りなどは、現場での実践で初めて身に付いていくもの。確固としたお手本がないからこそ、マネージャーの数だけビジネスの進め方にもさまざまな異なったスタイルがあるようです。
プロデューサー 型マネージャー
音楽業界のプロデューサーには、かつては自分もミュージシャンだったという人が結構いるものです。そういった人たちはこれまで培ってきた経験と専門的知識を仕事に活かしていく。そして、プロジェクトをクリエイターとマネージメントの両方の見地からどのように進めていくかについて、はっきりした考えを持っています。その上で、自分がマネージメントしているアーティストたちの活動の場を広げていきます。例えば、一緒に組むのにいい人材を提案したり、何か違った味のエフェクトに気づかせてくれたり、全く新しいメソッドを紹介してみたり、実験的なことにも挑んでみるよう促してみたり。プロデューサー型マネージャーたちは、クリエイティブな部分に深く関わっていきます。従って、自分の仕事に関して確固たる考えがあります。そのことは、なかなか柔軟になれないクリエイター達と一緒に仕事をするのには不向きな性質であるかもしれません。
ハスラー 型マネージャー
ハスラーとは押しが強い人。ハスラー型マネージャーは売り込みに余念がありません。仕事上の(また個人的にも)利益を生んでくれそうな人物とコンタクトをとり、良い関係を築くのに長い時間をかける。つまり自分が何を知っているかではなく、誰を知っているかによって成功を収めていくタイプですね。作品の出来があまりよくなくても、そこから最大限の利益を得ようとする。また、たとえクリエイティブな部分の方向性を決める場面であっても、クライアントの要求と利益の獲得を中心に考えていく。このタイプのマネージャーと仕事をするのが自分に合っているというクリエイターたちもいるとは思いますが、多くはこの手のマネージメントはお断りであるでしょう。何故なら、マーケットが望むものを生み出すため、自分の作品を変更したり修正したりしなければならないのですから。
透明型 マネージャー
この種のマネージャーは、クリエイターたちが誰からも鑑賞されずに仕事をやり遂げたと感じている場合に、逆にその存在が認識されるという人たちです。透明型マネージャーは、クリエイティブが最高の成果を出すことができる環境を作ることが自分の役割と考えています。そもそも多くのクリエイターたちは、作品を作っていく段階で細かいディレクションを必要としていません。ただ仕事に自分が没頭するだけなのです。作品づくりに対してはあれこれいわれたくはないし、誰かにマネージメントしてもらっているという感覚を持ちたくもないが、きちんとしたビジネスの仕組みはそこにあってほしい。マネージャー、クリエイティブ双方がそうしたスタンスをとる時、透明型マネージメントはうまくいくのです。
そして、もちろん 「カモメ型マネージャー = 大騒ぎばかりして無能なマネージャー」 と呼ばれる人たちもいますが・・・そんな輩のことは、ぜ〜んぜん気に留めなくてOK!
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